格安SIMの設定をする時につまづきやすい『APN設定』

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義父と義理の妹のスマホ設定を、同じタイミングでお手伝いしました。義父の方は完全に私が設定を担当し、義理の妹の方はある程度本人が設定したものの、電話やネットが繋がらないということでヘルプに入りました。

義父はSIMカードにしました。あとちょっと前まではeSIMは設定を間違えて再発行となると1000円程度追加料金がかかっていたからです。なのでSIMカードでの契約にしました。義理の妹の方はeSIMにしたそうです。

義父の方は旧スマホからデータをコピーしてうまくいったと思っていたら、Wi-Fiのない環境だとネットが繋がらない。よく考えるとAPN設定はコピーされていなかったんです。

義理の妹のeSIMの設定は問題なくできていたようで、あとは何が原因なのか分からないという感じでした。私的にAPN設定かなと思って設定したら、正解だったという話です。

というわけで、今日はこの「APN設定」について、同じように困っている方の参考になれば嬉しいです。

APNって何?

APN(Access Point Name)は、簡単に言うと「スマホがインターネットに接続するための住所」みたいなものです。

スマホは、携帯電話会社の回線を使ってインターネットに繋がりますよね。その時に「どの会社の、どの回線を使うか」を教えてあげる必要があります。それがAPN設定です。

例えるなら、郵便を送る時に住所を書かないと届かないのと同じ。スマホにも「この回線を使ってネットに繋いでね」という情報を教えてあげないと、データ通信ができないんです。

なぜAPN設定が必要なの?

実は、APN設定はすべてのスマホで必要な設定です。

ただし、ドコモ、au、ソフトバンクといった大手キャリアで購入したスマホを、そのままそのキャリアのSIMで使う場合は、あらかじめ設定が入っていて自動的に繋がることが多いんです。だから意識したことがない人も多いと思います。

でも、格安SIM(MVNO)を使う場合や、SIMフリーのスマホを使う場合は、自分で手動設定する必要があります。義父も義理の妹も格安SIMを使っているので、この設定が必要だったわけです。

データコピーではAPN設定は移行されない

Androidスマホで旧機種から新機種にデータをコピーする時、連絡先や写真、アプリなどはコピーされますが、APN設定はコピーされないらしいです。

だから義父のスマホは、家のWi-Fiでは問題なくネットが使えるのに、外出先ではモバイルデータ通信が使えなかったんですね。

AndroidとiPhoneで設定方法が違う

ここも重要なポイントです。APN設定の方法は、AndroidとiPhoneで全然違います。

前提としては、「日本通信SIM APN」のように自分が使うSIMのサービス会社とAPNで検索をするとその情報が出てきます。

Androidの場合

Androidは、設定画面から直接APN情報を手動で入力します。ざっくりと流れは載せておきますね。

  1. 「設定」を開く
  2. 「ネットワークとインターネット」を選ぶ
  3. 「SIM」または「モバイルネットワーク」を選ぶ
  4. 「アクセスポイント名」を選ぶ
  5. 右上の「+」ボタンで新しいAPNを追加
  6. 契約した通信会社から提供されたAPN情報を入力
  7. 保存して、そのAPNを選択

入力する情報は、契約した格安SIMの会社から提供されます。例えば、APNの名前、ユーザー名、パスワード、認証タイプなどです。

iPhoneの場合

iPhoneは、「構成プロファイル」というものをダウンロードしてインストールする方法が一般的です。

  1. Safariで契約した通信会社の公式サイトにアクセス
  2. APN設定用のプロファイルをダウンロード
  3. 「設定」アプリを開く
  4. 「プロファイルがダウンロードされました」という項目をタップ
  5. 「インストール」をタップ
  6. パスコードを入力(求められた場合)
  7. インストール完了

iPhoneの方が、ファイルをダウンロードしてインストールするだけなので、比較的簡単かもしれません。ただ、Androidと全然やり方が違うので、両方知っておかないと混乱しますね。

設定後の確認方法

APN設定が完了したら、必ず確認しましょう。

  1. Wi-Fiをオフにする
  2. ブラウザで適当なウェブサイトを開いてみる
  3. ネットが繋がればOK!

もし繋がらない場合は、入力したAPN情報に間違いがないか、もう一度確認してみてください。

というわけで、義父と義理の妹、無事にスマホが使えるようになって良かったです。

以前の記事でも紹介したように、うちでは格安SIMの日本通信SIMをフル活用しています。
妹はこれまでは違う格安SIMでしたが、eSIMに対応していなかった、そしてこちらの方が安いということで今回から仲間入りです。

というわけで、我が家は全員日本通信SIMとなりました。決して回し者ではありませんよ、コスパが良すぎるからです。なので他に良いサービスが出たら鞍替えするという非情な男です!

しかも以前私が設定した時、eSIMで設定を間違えると再発行をしないといけなくなり、費用が1000円ほどかかっていたことは前述していました。ですが、義理の妹で知ったのですが、現在は1年間は3回まで無料で再発行可能だそうです。私の時もそれをやっていて欲しかった…当時失敗しまくりで5000円ほど取られたので…

でもそういう声も多かったのでしょうね、ちゃんと無料回数の猶予ができたなんてさすがです!ますます日本通信SIM一択になりました♪

それにしても設定で困っている人はAPN設定をしていないのでは…これを覚えておくとうまくいくかもしれませんよ(^^)

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この記事を書いた人
T.kawano

T.kawano

宮崎生まれ、宮崎&長崎育ち。長崎西高、長崎大学経済学部卒。
在学中からWeb業に従事して約20年。人生の半分以上をWebに注いできました。

デザインからライティング、撮影、プログラミングまでやっており、専門家としてセミナーをしたり、Webでお困りの方の相談にも乗ってきました。

「話す・作るWebディレクター」として活動中。
器用貧乏を逆手に取り、ITの力を活用して少数精鋭の組織で動いています。

三児と一猫の父。趣味は「お笑い」「アニメ(狭く深く)」「バドミントンとそれに必要なトレーニング」
「優しく」「仕事ができ」「面白い」人間を目指して日々精進中。