ホームページのページ数が多くても、内容が薄ければGoogleには評価されない時代

先日、あるお客様から「最近、ウェブからの問い合わせが極端に減った」という相談がありました。
調査してみると、そこには現代のSEO対策における大事な教訓が隠れていました。今日はその話を共有したいと思います。
昔は「ページ数」と「更新頻度」が正義だった
SEO対策(検索エンジン最適化)という言葉を聞いたことがある方も多いと思います。これは、GoogleやYahoo!などの検索結果で上位に表示されるようにする対策のことです。
昔は、この対策として「とにかくページ数を増やす」「更新頻度を上げる」ということが重要視されていました。100ページのサイトより1000ページのサイトの方が評価される。月1回更新より毎日更新の方が評価される。そういう時代ではありました。
でも、Googleは常に進化しています。その判断基準もどんどん変わってきています。
そして今回の相談で、そのことをはっきりと実感しました。
長崎県内2店舗の小売店の事例
相談があったのは長崎県内に2店舗を持つ小売店。
この店は安さでも有名で、県内の方が足を運んで買いに来ることももちろん多いのですが、それとは別にウェブからの集客もしっかりできていました。
商品名で検索したときに、全国で検索しても上位に来るものもあり、そこから問い合わせが来て注文、そして配送するという流れで、全国からもよく見られて注文が入っていたそうです。
サイトには4000点以上の商品を登録していて、それがサイトの強みになっていました。Googleなどで商品名を検索したときに、このサイトのその商品ページが検索結果にヒットして、アクセスが来るという仕組みです。
それで長年うまくいっていたのですが、最近になって様子がおかしい。ウェブからの問い合わせが極端に少なくなったというのです。
サイトを調査して分かったこと
早速、サイトの中身やアクセス解析などで調査をしていきました。
すると、これまでGoogleに認識してもらっていた商品詳細ページが、全然認識されなくなっていることが分かりました。検索結果に出てこないんです。
原因はいくつか考えられたのですが、まず一つ明らかになったのは、最近の商品紹介の内容がとても薄いことでした。
薄いというのは、内容が少ないということです。
昔の商品紹介を見てみると、商品の紹介文をしっかり入れていたり、価格を書いていたり、使い方を説明していたりしていました。でも、最近の商品ページを見ると、2行程度で「お問い合わせください」みたいな感じになっている。
つまり、商品登録を続けるというタスクは常にこなしていたのですが、その内容がどんどん薄くなっていたんです。
恐らく、忙しい中で商品登録を続けるうちに、「とりあえず登録すればいいだろう」という意識になってしまったのだと思います。
Googleの判断基準が変わっている
確かに、内容が薄いと検索には引っかかりにくくなります。
昔であれば、商品をとにかく登録しまくって内容が薄くてもページ数が多い、更新頻度が多いという判断でGoogleでも検索上位に来るということはあり得ました。
でも、今はGoogleも発展しており、その判断基準ではなくなっているんです。
一昔前からその事は知ってはいたのですが、こうやって実際に起こっているのを見ると改めて感じましたね。
現代では、更新頻度やページ数はもちろん大事な要素なのですが、それ以外に「そのページ自体がしっかり内容の濃いものになっているか」ということが大事になっています。
つまり、ただページを増やせばいいのではなく、一つ一つのページに価値がないといけないということです。
具体的なアドバイス内容
そこで、いくつかアドバイスをさせていただきました。
まず、商品価格についてです。本当は載せたいのだけど、メーカーとの兼ね合いもあって載せられなくなったという経緯がありました。
それであれば、定価は載せておき取り消し線を入れ、「価格は頑張りますので、お問い合わせください」などのような文言を入れる。あるいは「他店より高い場合はご相談ください」とか「まとめ買いで割引あり」とか、価格についての何かしらの情報を入れる。
次に写真についてです。これまではカタログをスキャンしただけの写真を使っていました。それだと、カタログのごちゃごちゃした背景も一緒に写っていて見にくくなってしまいます。
実際の商品があるのであれば、実物の写真を撮って載せる。実物がなければ、カタログの写真でもその商品だけが表示されているように切り抜いて、なるべくイメージが湧きやすいように工夫する。
そして、商品紹介の文章を充実させることです。
どういう素材を使っているのか。サイズはどのくらいなのか。重さはどうか。色のバリエーションは。
そして、さらには自分たちのオリジナルの内容も入れる。
「私も使ってます」「こういった世代の方がよく使ってます」「こういう便利な使い方があります」「このサイズだと、〇〇に置くのにちょうどいいです」といったような、カタログには載っていない情報を加える。
このようにして、その商品の詳細ページがとても魅力的で内容が濃くなれば、Googleもそのページを検索で引っかかるように判断してくれるはずです。
手間はかかるけど、長期的には強いサイトに
正直に言えば、これは手間がかかります。
これまでは「とりあえず登録」で済んでいたものを、一つ一つ丁寧に内容を作り込まないといけない。商品数が多ければ多いほど、大変な作業になります。
でも、この積み重ねをすることで、サイトはより強固なものになります。
そして、多少Googleの判断基準が変わっても、その根幹は変わらないので勝ち続けるサイトになるということなのです。
「ユーザーにとって価値のある情報を提供する」というのは、SEO対策の本質です。これは昔も今も変わりません。
小手先のテクニックではなく、本質的な価値を
今回の件で、改めて思ったことがあります。
それは、「小手先のテクニックに頼らず、本質的な価値を提供することが大事」ということです。
「とにかくページ数を増やせばいい」「キーワードをたくさん入れればいい」「被リンクを買えばいい」といった、いわゆるSEOテクニックは、一時的には効果があるかもしれません。
でも、Googleは常に進化していてそういったテクニックを見抜くようになってきています。むしろ、そういった不自然なサイトはペナルティを受けて、検索結果から消えてしまうこともあります。
結局、長く評価されるのは、「ユーザーにとって本当に役立つ情報を提供しているサイト」なんです。
商品ページであれば、その商品について知りたいことがちゃんと書いてある。写真も見やすい。実際に使っている人の声がある。そういうページです。
私たちができること
私たちは、ホームページの制作だけでなく運営のサポートもしています。
「どういう情報を載せればいいか分からない」「写真の撮り方が分からない」「文章を書くのが苦手」といった悩みも、一緒に解決していきます。
今回のように、既にあるホームページの改善についても、相談に乗らせていただきます。アクセス解析を見てどこに問題があるのかを調査したり、具体的な改善策を提案したり。
大事なのは、ホームページをただの「看板」ではなく、「営業ツール」として機能させること。作って終わりではなく、育てていく必要があります。
もし、「最近アクセスが減った」「問い合わせが来なくなった」といった悩みがあれば、お気軽にご相談ください。一緒に、強いサイトを作っていきましょう(^^)
