情報発信指導の現場から学んだこと~継続のモチベーションと効果的な伝え方の探求~

3210文字 Blog, Work, シリーズ『学び』

情報発信って続けるのが一番難しいなと常々感じています。

確かに、ブログやSNSでの発信を始めるのは簡単ですが、継続するとなると途端にハードルが上がってしまいます。私自身、月に2回、お客様のところで社長と5人の社員の方々を前に情報発信についてお話しする機会をいただいているのですが、この経験を通じて「継続」と「指導」の難しさを日々実感しています。

2週間に1回のプレッシャーとネタ探しの現実

月に2回ということは、2週間に1回のペースです。月に2回と考えると非常に少なく感じるのですが、2週間に1回というのは結構な頻度で実際に始めてみると、これがなかなか大変なことが分かりました。

毎回、その会社にとって有益な情報を提供したいと思っているのですが、2週間という短いサイクルでネタを続けるのは思った以上に難しいものです。同じような内容の繰り返しになってしまったり、深みのない表面的な話になってしまったりと、質を保ちながら継続することの難しさを身をもって体験しています。

これは、日々ブログ更新に取り組んでいる方々が感じている苦労と同じだと思います。「何を書けばいいのか分からない」「前回と似たような内容になってしまう」という悩みは、情報発信に取り組む人なら誰もが通る道なのでしょう。

多角的なアプローチで飽きさせない工夫

そこで私が心がけているのは、できるだけ多角的なアプローチで情報を提供することです。具体的には以下のようなテーマをローテーションしています。

ブログ更新頻度の重要性 なぜ定期的な更新が必要なのか、検索エンジンからの評価やリーダーとの関係構築の観点から説明します。理論だけでなく、実際の成功事例や失敗例も交えながら、リアリティのある話を心がけています。

ネタ選びと探し方のコツ 「何を書けばいいか分からない」という最も多い悩みに対して、具体的な解決策を提案します。日常業務の中でのネタの見つけ方、お客様との会話から生まれるアイデア、競合他社の動向チェック方法など、実践的なテクニックを共有しています。

情報ストックの方法 思いついた時にメモを取る習慣、スマートフォンを活用した情報収集、アイデアの整理方法など、継続的な情報発信を支える基盤づくりについて解説しています。

同業他社の情報発信事例 参考になる同業他社の情報発信の仕方を分析し、「なぜこの投稿が響くのか」「どんな工夫がされているのか」を具体的に紹介します。これにより、抽象的なアドバイスではなく、実際に活用できる知識を提供できます。

トレンドの取り入れ方 時事ネタやトレンドを自社の情報発信にどう組み込むか、タイミングの重要性なども含めて説明しています。

このように、あらゆる角度から情報発信について語ることで、毎回新鮮さを保ちながら、参加者の皆さんに気づきを提供できるよう努めています。

指導スタイルの微妙なバランス

指導をする上で最も難しいのが、厳しさと優しさのバランスです。スパルタで厳しく指導すれば、確かに短期間での成果は期待できるかもしれません。しかし、それではやる気を削いでしまい、長期的な継続につながらない可能性があります。

情報発信は何より「継続」が重要です。そのためには、参加者の皆さんが「やってみよう」「続けてみよう」と思えるような環境を作ることが最優先だと考えています。

そこで私が心がけているのは、基本的に非常に優しい伝え方をすることです。ただし、優しくなりすぎて意味がないようでは本末転倒なので、優しさの中にも指針や具体的な行動提案を含めるようにしています。

批判ではなく、次のアクションへの提案として伝えることで、モチベーションを維持しながら改善を促すことができます。

…と思っていますがなかなか難しいですね。

話し方の技術的な課題

5、6人という少人数とはいえ、人前で話すことには様々な技術的な課題があります。これらは私自身もまだまだ改善途中の部分です。

退屈にならない工夫 一方的に話し続けるのではなく、適度に質問を投げかけたり、参加者の体験談を聞いたりして、双方向のコミュニケーションを心がけています。また、具体例や事例を多用することで、理論だけでない実践的な内容にしています。

ヒートアップしすぎない注意 情報発信について語り始めると、つい熱が入ってしまい、一人でヒートアップしてしまうことがあります。これでは「うるさいだけ」になってしまうので、参加者の表情を見ながら、適度なペースを保つよう意識しています。

声のトーンと間の取り方 小さな会議室での少人数相手なので、大きすぎる声は不自然ですし、小さすぎると聞き取りにくくなります。また、話の間やタイミングも重要で、相手が理解しているかを確認しながら進める必要があります。

相手に合わせた内容調整 毎回同じメンバーなので、前回の内容を踏まえた話の展開や、個人個人の進捗に応じたアドバイスができるよう、細かな気配りが必要です。

目に見えない戦い

皆さんが真剣に聞いているのか、退屈だと思っているのか…どのケースでもそうですが基本的に聞き手は真顔で聞くのでどう思っているか真意が分からないというのも、話し手にとっては話をしながらこれらの反応とも戦わなくてはいけません。

相手が真剣に聞いているつもりでも怖い顔に見えれば、話す内容に集中できなくなりますしね(笑)

指導する側の学びと成長

この経験を通じて、私自身も多くのことを学んでいます。人に教えることで、自分の知識が整理され、より深い理解につながっています。また、参加者の皆さんからの質問や意見によって、新しい視点や気づきを得ることも多々あります。

特に印象的なのは、「実際にやってみて初めて分かる難しさ」について、参加者の皆さんと共有できることです。理論的な知識だけでなく、実践の中での悩みや工夫を一緒に考えることで、より実用的なアドバイスができるようになったと感じています。

また、人それぞれ性格や得意分野が違うため、画一的なアドバイスではなく、個人に合わせたサポートの重要性も学びました。ある人には具体的なテクニックが効果的でも、別の人には精神的なサポートの方が必要な場合もあります。

まだまだ課題山積みの現実

正直なところ、「もうこれで完璧」と思える段階にはまだまだ到達していません。毎回の準備には頭を悩ませますし、話し方や内容構成についても改善すべき点はたくさんあります。(一方で頭を悩ませ続けることは大事なことだと思っています。)

悩ましいことの1つとして、参加者全員が同じペースで成長するわけではないということです。経験豊富な方から入社3年以内のスタッフもおり、それぞれにとって有意義な内容にするというのは難しくもあります。

また、自分自身の情報発信についても、指導する立場として常に最新の情報をキャッチアップし、実践し続ける必要があります。この「率先垂範」の部分でも、まだまだ改善の余地があると思っています。

まとめ

月2回の情報発信指導を通じて、「継続」の難しさと「指導」の奥深さを改めて実感しています。完璧な答えがあるわけではなく、毎回が試行錯誤の連続ですが、自信の成長や参加者の皆さんが継続してくれている事実は本当にやりがいのあることです。

情報発信に取り組む皆さんにとって、この体験談が少しでも参考になれば嬉しいです。大切なのは完璧を目指すことではなく、継続することです。そして、一人で悩まずに、周りの人と一緒に成長していくことです。

私自身もまだまだ発展途上ですが、引き続きお客様により良い価値を提供できるよう、精進していきたいと思います。皆さんも、情報発信の取り組みを諦めずに続けていきましょう (^^)

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この記事を書いた人
T.kawano

T.kawano

宮崎生まれ、宮崎&長崎育ち。長崎西高、長大経済学部卒。
在学中からWeb業に従事して約20年。人生の半分以上をWebに注いできました。

デザインからライティング、撮影、プログラミングまでやっており、専門家としてセミナーをしたり、Webでお困りの方の相談にも乗ってきました。

「話す・動く・作るWebディレクター」として活動中。
器用貧乏を逆手に取り、ITの力を活用して少数精鋭の組織で動いています。

三児と一猫の父。趣味は「お笑い」「アニメ(狭く深く)」「バドミントンとそれに必要なトレーニング」
「優しく」「仕事ができ」「面白い」人間を目指して日々精進中。