第3章:ホームページとSNSの使い分け (2)ホームページの強み(情報の蓄積・検索流入・ブランディング)
SNSが普及した今、「ホームページってまだ必要なの?」と疑問を持たれることもあります。
しかし、ホームページにはSNSでは代替できない強みがいくつもあります。
前回はSNSの「拡散力」「リアルタイム性」「手軽さ」というメリットを紹介しましたが、今回はホームページの持つ3つの力——情報の蓄積・検索流入・ブランディングに注目して、それぞれを深掘りしていきます。
1. 情報の蓄積:必要な情報が迷子にならない
SNSは“いま”を伝えるのに非常に適していますが、過去の投稿がどんどん流れてしまうという弱点があります。
ユーザーが「以前紹介していた商品の詳細を見たい」と思っても、InstagramやXで過去の投稿をさかのぼって探すのは手間がかかります。
その点、ホームページは必要な情報を項目ごとに分けて、しっかり整理・蓄積しておくことができる場所です。
例えば、次のような構成にしておけば、ユーザーは迷わず情報を探すことができます。
- トップページ:大きな方向性やお知らせ
- サービス紹介:商品やサービスの具体的な内容や強み
- 料金ページ:料金体系を明確に表示
- アクセス情報:地図・住所・駐車場の有無など
- FAQ(よくある質問):ユーザーの不安や疑問を事前に解消
- ブログ・コラム:情報提供やSEO対策に活用
これらを1ページごとにしっかり作り込むことで、SNSのように情報が流れてしまうことがなく、ユーザーは「このページを見ればすべて分かる」という安心感を得られます。
また、社内でも「スタッフがよく使う情報」「案内用のURL」などをまとめておけば、業務効率の向上にもつながるという効果もあります。
2. 検索流入:知らない人に見つけてもらえる
SNSはフォロワーとのつながりの中で力を発揮しますが、そもそもその存在を知らない人には届きづらいのが現実です。
「まだフォローしていない人」や「たまたま通りかかった人」には、投稿が表示される機会すらないことも多いのです。
一方、ホームページには「Google検索を通じて見つけてもらえる」強みがあります。
特にローカルビジネスでは、
- 「長崎 カフェ テイクアウト」
- 「長崎市 工務店 おすすめ」
- 「ホームページ制作 長崎」
といった地域+目的の検索キーワードで見つけてもらえることが多く、まさに今、情報を探している人(=ニーズが高い人)に届くのです。
このようなユーザーは、「情報を見たい」だけでなく「比較検討して購入・利用したい」という心理状態にあるため、コンバージョン(問い合わせや購入)に繋がりやすいのが特徴です。
また、SEOの工夫次第で「競合よりも先に見つけてもらえる」チャンスもあり、広告に頼らずとも“自然流入”を増やせる可能性があります。
しっかりしたコンテンツと構造を持つホームページは、まさに長期的な営業マンと言えます。
3. ブランディング:世界観や信頼をデザインできる
SNSのプロフィール画面は基本的にどれも似たようなデザインです。タイムラインの投稿もテンプレート化されているため、“その会社らしさ”を伝えるのが難しいのが現実です。
ホームページでは、その枠を取り払って、自由に世界観や価値観を表現できるのが大きな強みです。
たとえば、
- 写真・動画を大胆に使って雰囲気を伝える
- フォントやカラーにブランドらしさを込める
- キャッチコピーやメッセージでストーリーを語る
- 代表者の想いや、創業エピソードを丁寧に伝える
といった工夫により、SNSでは伝えきれない深さのあるブランド体験を届けることができます。
また、企業規模に関わらず「ちゃんとしたホームページがあるかどうか」は、初対面の相手が持つ印象を大きく左右します。
- 新規取引を検討している企業担当者
- 採用サイトから訪れる求職者
- 初めてサービスを利用するユーザー
どの立場の人にとっても、ホームページは企業の信頼性を判断する入口です。
どれだけSNSで評判が良くても、公式サイトがなかったり、内容が薄かったりすると「本当に大丈夫かな?」という不安を与えてしまうこともあります。
だからこそ、ホームページにはブランドの顔としての責任と力があるのです。
まとめ:ホームページの3つの強みはビジネスの土台になる
ホームページには、SNSでは実現しづらい以下のような力があります:
情報の蓄積:大事な情報をいつでも見られる場所にまとめておける
検索流入:知らない人にもGoogle経由で発見してもらえる
ブランディング:会社や店舗の個性・世界観を自由に表現できる
つまり、ホームページはSNSと違い、「一度出会えば、じっくり信頼を育てられるメディア」です。
SNSで知ってもらい、ホームページで信頼してもらい、そこから顧客になる——
そんな流れを作るためにも、両者の役割を明確にして活用していくことがとても大切です。

記事のイメージイラストを生成AIに作ってもらいました。文字はまだ変な所がありますがかわいいイラストなのでそのまま利用します(笑)
T.kawano
最新記事 by T.kawano (全て見る)
- ホームページ“製作”?それとも“制作”? そして本当は「ホームページ」ではない? - 2025-04-09
- 昭和レトロな団地が、まちづくりの拠点に—「魚ん町+」グランドオープン! - 2025-04-08
- DXって何?自社でできるDXの例を紹介します - 2025-04-07