地元スーパー「ジョイフルサン」がイオン九州傘下に。“地元らしさ”は残るのか?
〜 長崎の暮らしに根ざしたジョイフルサン、これからどうなる? 〜
長崎の方なら誰もが一度は利用したことがあるであろう「ジョイフルサン」。このたび、そのジョイフルサンアルファが2024年7月にイオン九州の傘下に入るというニュースが発表されました。
1959年の創業以来、地域密着型のスーパーとして親しまれてきたジョイフルサン。これまでも長崎市内や時津町で、日々の暮らしに欠かせない存在として多くの人に利用されてきました。「今日の晩ご飯、ちょっとジョイフル寄ってから帰ろうか」――そんな会話が自然に聞こえてくるような、地域の生活に溶け込んだ存在です。
その親しみあるスーパーが、今後はイオン九州の一員として新たなスタートを切ることになります。
ジョイフルサンの魅力とは?
もともと、ジョイフルサンは他のスーパーと少し違う独自性を持っていました。たとえば――
- 品揃えのユニークさ
長崎や島原など、地元の農産物を中心に扱いながらも、全国の「えっ、こんな商品まであるの?」と思わせるようなアイテムが揃っていることも。地元に寄り添いながら、全国の“ちょっといいもの”を手に取れる楽しさがありました。
→これについてもファクトチェックしましたが確定的なものが見つからなかったので、「ユニークな商品もあるんだ〜へぇ〜…」ぐらいにしておいてください。(私が知らないだけかもしれませんが) - 店舗ごとの挑戦が面白い
たとえば本原店は24時間営業。ファンスクエア店はキャッシュレス専用のコンパクトでデザイン性の高い新業態店舗として展開しています。こうした柔軟な業態開発は、地方スーパーの枠を越えた取り組みとも言えるでしょう。 - キャンドゥとの連携
一部の店舗では100円ショップ「キャンドゥ」との提携も行われており、スーパーと雑貨が一体化されたような便利さもあります。生活用品から食品まで一気に揃えられる利便性は、多くの利用者から好評です。
こうした多様性と地域性の融合が、ジョイフルサンの“らしさ”だったと感じます。
イオン傘下で、どう変わる?どう変えない?
一方で今回の譲渡発表には、「今後はジョイフルサンが“イオンっぽく”なってしまうのでは?」といった不安の声も少なからず聞こえてきます。
しかしイオン九州側は、今回の発表の中で明確に「店舗名(屋号)はジョイフルサンのまま継続する」「従業員の雇用も維持」という方針を打ち出しています。
これは、ただ単に吸収・統合を進めるのではなく、“地域の信頼と文化”を残しながら事業シナジーを高めていくスタンスであると受け取れます。
“コスト削減”と“地域密着”の両立へ
イオン九州が見据えているのは、スケールメリットを活かした仕入れコストの削減と、ジョイフルサンが築いてきた地元密着のブランド力の両立です。
長崎市内の店舗数だけを見れば、イオンは福岡市に比べて圧倒的に少なく(約6分の1)。だからこそ、今回の買収で地域に根ざした販路を手にし、地場ネットワークを強化していくという狙いがあります。
逆にいえば、ジョイフルサン側にとっては、経営基盤の安定化と仕入れ力の強化というメリットが大きいとも言えます。
個人的にはイオンの良いところは取り入れてもらいたい
私個人の意見で言うとイオンは品数の多さやチョイス、そして価格も安いものもあり、システムもさすが大手という感じなので、良い所は是非取り入れて欲しいなと思います。あと従業員の方々がより働きやすい環境になり、賃金アップにも繋がってくれるような試みはして欲しいですね。
最近では大きな企業が地方の会社を買って良い方向に行く例も見ているので、ぜひその例になって欲しいなと思います。
地元スーパーの“これから”を見守りたい
今回の譲渡によって、ジョイフルサンが劇的に変わってしまうということはなさそうです。
しかし、長い目で見れば「店舗更新の可否」「商品ラインナップの見直し」「経営判断の軸」など、少しずつ変化していく部分が出てくる可能性はあります。
それでも、日々の暮らしに寄り添ってくれたあのジョイフルサンが、これからも変わらず地域にあってほしいという気持ちは、多くの利用者の中にあるはずです。
“地元の顔”として愛されてきたジョイフルサンが、新しい環境の中でどんな成長を見せてくれるのか――。今後の動きに注目していきたいと思います。