SNSは何時に投稿するのがベスト? 〜「定説」よりも大切な視点〜
SNSを運用していると、よく聞かれる質問があります。
「何時に投稿するのが一番見られますか?」というもの。
確かに、これは気になるところ。
実際にネットやセミナーで調べると、定番の答えがあります。
定番はゴールデンタイム
- Instagramなら、平日の20時〜21時がゴールデンタイム
- Twitter(X)は通勤時間やお昼休みが狙い目
- Facebookは昼休み〜午後にかけてがよく見られる
- TikTokやYouTubeは夜の時間帯に伸びやすい
このように、媒体ごとに“定説”とされる時間帯があり、それを守ることが「成功の第一歩」と言われることもあります。
確かに見る人達が多い時間帯にアップをするのが良いというのはなんとなく分かりますよね。
しかし、本当にそれだけでいいのでしょうか?
定説の“裏”は、実はレッドオーシャン
多くの人が「その時間がいいらしい」と一斉に投稿する。
すると当然ながら、ライバルの投稿も同時にあふれかえる状態に。
つまり、見てもらえるチャンスは増えるかもしれませんが、埋もれるリスクも同時に高くなるんです。
たとえば、逆の発想で「誰も投稿していない時間」に投稿するとどうでしょう?
深夜や早朝など、見ている人は少ないかもしれません。
でも、その少数の人にしっかり届くことで、エンゲージメント(反応率)が高くなることもあります。
実際に、江頭2:50さんのエガちゃんねるでは「深夜2:50に投稿する」という異例のスタイルで、逆に多くの再生数を稼ぎ出した例もあるのです。(もちろん投稿時はそこまで伸びませんが)
「ベストな時間」はあなたのフォロワーとあなたらしさ次第
投稿の最適時間は「誰に向けて発信しているか」によって変わります。
たとえば…
- 主婦層がターゲットなら、午前10時〜11時の家事ひと段落の時間帯がいいかもしれません
- 学生層がメインなら、夕方〜夜の帰宅後・寝る前の時間が狙い目
- ビジネスパーソンなら、通勤時間(7〜9時)や昼休み(12〜13時)などが検討候補に
つまり、「何時が正解?」ではなく、“あなたのターゲットは、何時にスマホを見ているか?”という視点が大切なのです。
また、あなたがどんなキャラでどんな内容を発信しているかでも変わってきます。エガちゃんねるでは名前にちなんだ2:50に投稿というキャラ立ちしているのもありますが、一説では「この時間に辛くなっている人に笑いを届けたい」という意図もあると言われています。
破天荒な江頭さんですが、最近では支援や人を救った話などがネットでは囁かれていますよね。そんな江頭さんの人柄であればこの一説も本当なのかもしれません。
「毎回同じ時間」は、信頼になる
SNSの投稿時間についてもうひとつ大事な視点があります。
それは、「決まった時間に投稿する」ということ。
もちろん、毎回ベストな時間を見極めて柔軟に変えていくのも戦略のひとつですが、それと同じくらい、「いつもこの時間に投稿される」という“安心感”も無視できません。
例えば、お昼の12時にいつも投稿されているアカウントがあるとします。 それを楽しみにしている人は「そろそろ来るかな?」と、無意識のうちに構えて待っていたりします。 この“待っている時間”というのは、すでに関心を持ってもらっている状態なのです。
逆に、毎回時間がバラバラだと、「不定期」「気まぐれ」という印象になる可能性もあり、ファンを育てにくくなる傾向も。
もちろん、何曜日の何時に投稿するのが良いかは、業種やターゲットによって違います。 ですが、一度投稿時間を決めたら、しばらくは「定時投稿」を心がけてみるのも、立派なブランディング戦略。
SNSは「見てもらう」だけでなく、「待ってもらえる存在になる」ことも目指してみると、関係性が一段深くなっていきます。
まずは「仮説を持って試してみる」
SNS投稿は「正解がない世界」です。
だからこそ、まずは仮説を立てて、自分なりに投稿時間を分けてみてください。
- 同じ内容を、時間帯をずらして投稿してみる
- 平日と土日で投稿時間を変えてみる
- 朝活の様子を朝に、ランチ紹介を昼に投稿するなど、内容と時間をセットで考える
こうしたトライ&エラーを繰り返すことで、自分のフォロワーにとっての“ゴールデンタイム”が見えてくることがあります。
定説を知ったうえで、あえて外す勇気も
もちろん、「夜が見られやすい」という定説を知らないで挑むのではなく、
知ったうえで「あえて外してみる」戦略も有効です。
全員が“右”を向いているときに、あえて“左”を選ぶことで見えてくる景色もあるかもしれません。
「ゴールデンタイム」という言葉の裏にあるのは、みんなが投稿して埋もれる時間帯でもある、ということ。
だからこそ、“定説”に縛られず、あなた自身のSNSの“黄金時間”を見つけていくという姿勢が、実は一番大切なのかもしれませんね(^^)