「言い得て妙」って何と読む?どんな時に使う?~的確な表現を見つけた時の爽快感~
「あー、その表現、まさにそれ!」と思わず膝を叩きたくなるような、ピタリと当てはまる表現に出会ったことはありませんか?そんな時に使える四字熟語が「言い得て妙」です。
でも、「これって何て読むんだっけ?」「どんな場面で使えばいいの?」と迷うことも多いのではないでしょうか。今回は、この便利な四字熟語について詳しく解説してみたいと思います。
まずは読み方:「いいえてみょう」
正しい読み方は「いいえてみょう」です。
「言い得て」は「いいえて」、「妙」は「みょう」と読みます。
意味:うまく言い表している、的確な表現
「言い得て妙」は、「物事の本質や特徴を、実に巧みに言い表している」という意味です。
「言い得て」の部分 「言う」という動作が「うまくできている」「的確にできている」という意味
「妙」の部分 「素晴らしい」「巧妙」「絶妙」という意味
つまり、「絶妙に言い表している」「実に巧みに表現している」ということですね。
こんな時に使います
具体的にどんな場面で使えるのか、例を見てみましょう。
誰かの表現に感心した時 「『人生は山登りのようなもの』という表現、言い得て妙ですね」
巧妙な比喩に出会った時 「SNS疲れを『デジタル二日酔い』と表現するなんて、言い得て妙だ」
的確な一言に感動した時 「『忙しいは心を亡くすと書く』とは、言い得て妙な表現ですね」
商品名やキャッチコピーに感心した時 「『おうち時間』という言葉の浸透ぶりは、言い得て妙なネーミングの力ですね」
使う時のポイント
「言い得て妙」を使う時に気をつけたいポイントがいくつかあります。
相手を褒める気持ちで使う この表現は基本的に相手の表現を評価・称賛する意味なので、敬意を込めて使いましょう。
自分の表現には使わない 「私の表現は言い得て妙でしょう」のように自画自賛で使うのは適切ではありません。
書き言葉でも話し言葉でもOK メールや文書でも、会話でも自然に使えます。
似たような表現も覚えておこう
「言い得て妙」と似た意味の表現も知っておくと便利です。
「的を射ている」 「その指摘は的を射ていますね」のように、核心をついた表現に使います。
「絶妙な表現」 「絶妙な言い回しですね」のように、直接的に表現できます。
「なるほど」「その通り」 もっとカジュアルな場面では、これらの表現でも同じような気持ちを表せます。
「ピンときます」 「その例え、すごくピンときます」のように、理解しやすい表現に対して使えます。
ビジネスシーンでの使い方
職場でも使いやすい表現です。
会議で 「田中さんの『顧客の声は宝の山』という表現、言い得て妙ですね」
プレゼンテーションで 「このキャッチコピーは言い得て妙で、商品の特徴をよく表していると思います」
メールで 「先日のお話の中の『仕事の断捨離』という表現、言い得て妙でした」
注意したい使い方
逆に、こんな使い方は避けた方が良いでしょう。
皮肉っぽく使わない 「その失敗を『学習機会』と呼ぶなんて、言い得て妙ですね」のような皮肉な使い方は、相手を不快にさせる可能性があります。
頻繁に使いすぎない 何でもかんでも「言い得て妙」と言っていると、薄っぺらい印象を与えてしまいます。
間違った場面で使わない 単純な事実の説明に対して「言い得て妙」と言うのは不自然です。比喩や表現の巧みさに対して使いましょう。
妙という言葉を誤解されそうな時 これは判断が難しいのですが、妙という言葉が「おかしい」「変だ」などと捉えられそうな時には使わない方がいいですね。良い言葉で相手を褒めているのに、相手にはそれが伝わらないどころか、マイナスに捉えられては誰も得しません。
「妙」という漢字の面白さ
ちなみに、「妙」という漢字は「女」と「少」が組み合わさったものです。「若い女性のように美しい」という意味から「優れている」「巧妙」という意味に発展したと言われています。
この漢字ひとつとっても、なかなか「言い得て妙」な成り立ちだと思いませんか?
まとめ
「言い得て妙(いいえてみょう)」は、的確で巧みな表現に出会った時の感動を表す便利な四字熟語です。
相手の表現力を褒めたり、優れた比喩に感心したりする場面で使えば、きっとコミュニケーションがより豊かになるはずです。
次回、「まさにその通り!」と思うような素晴らしい表現に出会ったら、ぜひ「言い得て妙ですね」と使ってみてください。相手も喜んでくれるかもしれませんよ(^^)