会社ブログで何を書けばいい?読まれる企業ブログの情報発信戦略と具体的なネタ選び

3831文字 Blog, Web

「会社でブログを始めたいけど、何を書けばいいか分からない…」

こんな悩みを抱えている企業担当者の方、とても多いのではないでしょうか。せっかくホームページにブログ機能を付けたものの、更新が止まってしまったり、商品の宣伝ばかりになってしまったりして、思うような効果が得られていないケースをよく見かけます。

実は、成功している企業ブログには共通するポイントがあります。それは「読む人にとって有益な情報を発信する」こと。売り込みではなく、価値提供が最優先なんです。

今回は、私たちが実際に運営している会社ブログの事例も交えながら、どんな内容を書けば読者に喜んでもらえるのか、具体的にご紹介していきます。

なぜ企業ブログが必要なのか?

単なる宣伝では読まれない時代

現代の消費者は、露骨な宣伝や売り込みを嫌います。むしろ「この会社は信頼できるのか?」「どんな人たちが働いているのか?」「専門知識はあるのか?」といった情報を求めています。

企業ブログは、そうした読者の知りたい情報に応えることで、信頼関係を築くツールなのです。

ブログがもたらす5つの効果

  1. SEO効果: 定期的な更新でGoogleからの評価向上
  2. 信頼性向上: 専門知識や人柄を伝えることで信頼獲得
  3. ファン化促進: 継続的な価値提供で顧客のファン化
  4. 採用力強化: 会社の雰囲気や文化を求職者に伝える
  5. ブランディング: 会社の個性や価値観を表現

企業ブログで書くべき5つのカテゴリー

私たちの会社ブログでは、読者にとって有益になるよう、以下の5つのカテゴリーで情報発信しています。

1. 【人柄を伝える】代表・スタッフの日常

なぜ重要? 「この会社、どんな人が経営しているんだろう?」という疑問に答えることで、親近感と信頼感を生み出します。

具体的な内容例

  • 体験記: 新しいサービスを利用した感想
  • 旅行記: 出張先での発見や学び
  • 飲食日記: 地元のお店紹介や新メニューの感想
  • 日常の気づき: 仕事や生活で感じたこと
  • 趣味の話: スポーツ、読書、映画鑑賞など

記事例: 「長崎駅前の新しいカフェで仕事をしてみた話」 「コーヒーと雨と港」(雰囲気重視の短い記事) 「出張先で見つけた地方企業のユニークなWebサイト」

ポイント:

  • 完璧すぎない、等身大の姿を見せる
  • 失敗談や悩みも含めて人間らしさを演出
  • 写真を多用して親しみやすさを表現

2. 【専門性をアピール】業界知識・学びとなる情報

なぜ重要? 専門知識を分かりやすく伝えることで「この会社に相談してみたい」と思ってもらえます。

具体的な内容例

  • 業界トレンド解説: 最新技術や手法の紹介
  • ノウハウ共有: 実際の業務で得たコツや方法論
  • 失敗事例と対策: 「こんな失敗をしないために」
  • 用語解説: 業界の専門用語を分かりやすく説明
  • 比較検討記事: 「AとBどちらがおすすめ?」

記事例: 「ホームページのお知らせ欄はどの位置におくべき?」 「フリーWi-Fiのリスクと対策」 「タスクが多すぎてやる気が削がれる?優先度重視の仕事術」

ポイント

  • 専門用語は必ず分かりやすく説明
  • 具体例や図解を多用
  • 読者の「困った」を解決する視点

3. 【トレンドキャッチ】業界ニュース + 独自の考察

なぜ重要? 時事ネタに独自の視点を加えることで、会社の考え方や価値観を伝えられます。

具体的な内容例:

  • 業界ニュースの解説: 大手企業の動向とその影響
  • 新技術の解説: 「○○とは何か?」を分かりやすく
  • 法改正の影響: 業界への影響と対策
  • 成功事例の分析: 「なぜあの企業は成功したのか?」
  • トラブル事例から学ぶ: 事件や問題から得られる教訓

記事例: 「ダイソーの情報漏えい事件から学ぶセキュリティ対策」 「Amazonも導入したパスキーって何?」 「最新のWeb技術トレンド」

ポイント

  • ニュースをただ紹介するのではなく、必ず自分の考察を加える
  • 読者の業務にどう影響するかを考える
  • 「他人事」ではなく「自分事」として捉える視点

4. 【経営視点】ビジネスアイデア・経営ノウハウ

なぜ重要? 経営者や管理職の読者に価値を提供することで、決裁権を持つ人との接点を作れます。

具体的な内容例

  • 経営効率化のアイデア: 実際に試した業務改善方法
  • コスト削減事例: 「こんな方法で経費を削減」
  • チームマネジメント: スタッフ管理や組織運営のコツ
  • マーケティング事例: 成功した集客方法
  • 経営者向けIT活用: DXの進め方や注意点

記事例: 「中小企業でも始められるAI活用術」 「リモートワーク導入で気づいた3つのポイント」 「長崎の地域企業が知っておきたいローカルSEO」

ポイント

  • 具体的な数値や成果を含める
  • 失敗体験も含めてリアリティを演出
  • 中小企業目線での実用性を重視

5. 【地域密着】ローカル情報・地域ニュース

なぜ重要? 地域に根ざした企業であることをアピールし、地元の読者との親近感を深められます。

具体的な内容例

  • 地域イベント情報: お祭りや催し物の紹介
  • 地元企業の紹介: 頑張っている地域企業の応援
  • 観光スポット: 地元ならではの穴場情報
  • 地域の課題と解決策: 地方創生の取り組みなど
  • 地元グルメ: おすすめのお店や名産品

記事例: 「長崎くんち期間中のアクセス情報とWebサイト対策」 「長崎の隠れた名店で発見したマーケティングのヒント」 「佐世保の企業が教えてくれた地域密着の秘訣」

ポイント

  • 地域愛を前面に出す
  • 地元の人しか知らない情報を盛り込む
  • 観光客向けと地元民向けを使い分ける

読まれるブログにするための実践ポイント

1. タイトルで興味を引く

良い例:

  • 「○○の5つの方法」(具体的な数字)
  • 「○○で失敗しないために」(不安解消)
  • 「○○って何?」(疑問解決)
  • 「実際にやってみた」(体験談)

悪い例:

  • 「お知らせ」
  • 「○○について」
  • 「○○のご紹介」

2. 読者目線で書く

問いかけから始める 「こんな経験ありませんか?」 「○○で困ったことはありませんか?」

解決策を提示する 「そんな悩みを解決する方法があります」 「実は、簡単な方法があるんです」

3. 適度な頻度で更新

おすすめの更新頻度:

  • 週1回: 継続しやすく、SEO効果も期待できる
  • 月2〜3回: 最低でもこの頻度は維持したい
  • 月1回未満: 読者が離れてしまう可能性

4. 写真や図解を活用

  • 文字だけの記事は読まれにくい
  • スマホで見ることを意識したレイアウト
  • オリジナルの写真で親近感を演出

よくある失敗パターンと対策

失敗パターン1:商品・サービスの宣伝ばかり

対策: 宣伝記事は全体の2割以下に。8割は読者にとって有益な情報にする。

失敗パターン2:更新が続かない

対策: 完璧を求めすぎず、短い記事でも継続することを重視。ネタ帳を作っておく。

失敗パターン3:専門用語が多すぎる

対策: 中学生でも理解できる言葉で説明。専門用語には必ず注釈を付ける。

失敗パターン4:個性がない

対策: 他社と同じような内容ではなく、自社ならではの視点や体験を盛り込む。

ネタ切れを防ぐ5つのコツ

1. 日常からネタを見つける

  • 通勤中に見つけた面白い看板
  • お客様からの質問や相談
  • 業界ニュースへの感想
  • 新しく試したツールの感想

2. 季節イベントを活用

  • 年末年始の業務効率化
  • 新年度の目標設定
  • 夏休みの過ごし方
  • クリスマス商戦の分析

3. 読者の質問に答える

  • よくある質問をブログ記事に
  • お客様の悩みを解決する内容
  • 「こんなことも知りたい」という声に応える

4. 他社事例を参考に

  • 成功している企業の取り組み
  • 失敗事例から学ぶ教訓
  • 競合他社との違いを分析

5. チーム全員でアイデア出し

  • スタッフそれぞれの専門分野
  • 若手目線、ベテラン目線
  • 異なる部署からの視点

まとめ:継続は力なり、価値提供が信頼を生む

企業ブログで最も大切なのは「読者にとって価値のある情報を、継続的に発信すること」です。

すぐに劇的な効果は現れませんが、コツコツと続けることで:

  • 検索エンジンからの評価が向上
  • 読者との信頼関係が深まる
  • 会社の知名度とブランド力がアップ
  • 問い合わせや相談が増加

という好循環が生まれます。

「何を書けばいいか分からない」という方は、まず今回ご紹介した5つのカテゴリーから、書きやすそうなものを選んで始めてみてください。完璧を目指さず、「読者の役に立つ」気持ちを大切に、一歩ずつ進んでいきましょう。

私たちも、このブログを通じて皆様のお役に立てる情報を発信し続けていきます(^^)

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この記事を書いた人
T.kawano

T.kawano

宮崎生まれ、宮崎&長崎育ち。長崎西高、長大経済学部卒。
在学中からWeb業に従事して約20年。人生の半分以上をWebに注いできました。

デザインからライティング、撮影、プログラミングまでやっており、専門家としてセミナーをしたり、Webでお困りの方の相談にも乗ってきました。

「話す・動く・作るWebディレクター」として活動中。
器用貧乏を逆手に取り、ITの力を活用して少数精鋭の組織で動いています。

三児と一猫の父。趣味は「お笑い」「アニメ(狭く深く)」「バドミントンとそれに必要なトレーニング」
「優しく」「仕事ができ」「面白い」人間を目指して日々精進中。