クライアントってどういう意味?私が使い分ける理由も
「クライアントがこう言っていて」
「その件はクライアントの確認が必要です」
Web制作の現場でよく飛び交うこの言葉、「クライアント」。
私たちは当たり前のように使っていますが、馴染みのない人からすると「どういう意味?」と思うかもしれません。
今回はその意味と私が使い分けをする理由についてお話します。
クライアントとは?
ビジネス用語としての「クライアント」は、「サービスを受ける側」「発注する側」の人を指します。
ホームページ制作の場合で言えば、「このサイトを作ってほしい」と依頼してくださる方。
つまり、直接私たちに依頼をしてくれる“お客さま”のことを「クライアント」と呼んでいます。
「お客さん」ではダメなの?
別に「お客さん」「お客さま」でもいいのですが、ちょっとずつニュアンスって変わりますよね。
- お客様・お客さま…しっかりした会話をする時(文章でさまをひらがなにするとちょっと柔らかい表現になる)
- お客さん…砕けた会話ができる相手や、ある程度関係性ができている相手に話す時
あと、ホームページの話になるとちょっとややこしくなります。
というのも、Webの仕事では
- 私たち(制作会社)から見た「お客さん(=クライアント)」
- クライアントから見た「お客さん(=サイトの閲覧者)」
- 閲覧者の向こうにいる「その先のお客さん」…など
言葉の指す相手が複数想像できる場面があるんです。
「クライアント」と「お客さん」を使い分ける理由
例えばこんな会話のとき。
「このトップ画像、もうちょっとお客さんに伝わりやすいようにしたいんですよね」
この“お客さん”が誰を指しているか、ちょっと分かりづらくありませんか?
- クライアント(=発注者)のこと?
- そのクライアントのお客さん(=閲覧者)のこと?
- それとも別の?
これを明確にするために、「クライアント=私たちの直接のお客さま」「お客さん=クライアントのサイトを見る人」と使い分ける時もあります。
あとは、クライアントという言葉に馴染みのない方であればこの言葉はあまり使わないようにします。
「そもそもどういう意味?IT業界の人は分からない言葉使うもんな」
と本来の会話の集中を削がないようにするためでもあります。
ですので、馴染みのなさそうな方には「お客さま、お客さん」と言い、元請け担当の方や外注先の方など同業種の方と話す場合は「クライアント」と言うことが多いですね。
会話のすれ違いを防ぐために
こうした言葉の整理は、細かいようでいてとても大切だと思っています。
たとえば、
「この仕様はクライアントの希望ですが、その先にいるお客さんには少し分かりにくいかもしれませんね」
といった会話が成り立つのは、それぞれの言葉が誰を指しているのか、明確だからこそ。
日々の制作現場では、ちょっとした言葉の使い方が、意外とプロジェクトのスムーズさを左右したりするんですよね。
あと、たまに格好つけたい時に「クライアント」ってドヤ顔で言うこともあります(苦笑)
普段何気なく使っている言葉も、ちょっと立ち止まって考えてみると、新たな発見があるかもしれませんね(^^)