PayPayが「世界のナズダック」へ!上場で見える未来と、私たちの財布のゆくえ

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私たちの生活でもすっかりお馴染みとなったスマホ決済の「PayPay」。街を歩けば、個人経営の小さなお店から大規模なチェーン店まで、あの赤いロゴを見かけない日はありません。私自身は実はまだそれほど頻繁に利用しているわけではないのですが、ここ数年でレジの前に立ち、スマートフォンをサッとかざして支払いを済ませる人が劇的に多くなったな、という強い印象を持っています。

そんな「身近な存在」であるPayPayが、今、日本の枠を飛び越えて世界を驚かせるニュースを届けてくれました。なんと、アメリカの新興企業向け株式市場「ナスダック(NASDAQ)」への上場を控えて、その具体的な条件が発表されたのです。今回は、このニュースが何を意味するのか、私たちの生活にどんな影響があるのか、難しい専門用語を噛み砕きながらお話ししていきたいと思います(^^)

そもそも「上場(IPO)」と「ナスダック」って何?

ニュースの見出しには「ナスダック上場」「時価総額2兆円」といった景気の良い言葉が並んでいますが、まずはその基本を、身近な例えで整理してみましょう。

「上場(IPO)」は、地元で人気の店が「日本全国、いや世界」へ羽ばたく瞬間

上場とは、一言で言えば「特定の会社が、誰でもその会社のオーナー(株主)になれるように、株式を市場に公開すること」です。 これを「地元で大人気のパン屋さん」に例えてみましょう。これまでは店主の家族だけで経営していた小さなお店が、「もっと美味しいパンを世界中に届けたい!」と考えたとします。そこで、お店の権利(株式)を細かく分けて、希望する人みんなに買ってもらい、そのお金(資金)を使って新しい工場を建てたり、海外に支店を出したりする。これが「上場」のイメージです。PayPayという「お店」が、世界中の投資家から応援(出資)を受ける準備を整えたということですね。

「ナスダック」は、野球で言うところの「メジャーリーグ」

そして、PayPayが選んだ舞台「ナスダック」は、アメリカにある世界最大級の新興企業向け株式市場です。ここには、AppleやGoogle(Alphabet)、Amazon、Microsoftといった、世界を動かす超巨大IT企業が名を連ねています。 日本で人気の選手が「もっと高いレベルで挑戦したい」とメジャーリーグへ挑戦するのと同じように、PayPayもまた、日本の市場(東証)ではなく、世界のIT企業がしのぎを削る「最高峰の舞台」に殴り込みをかけることを選んだのです。

時価総額2兆円!世界が認めたPayPayの「価値」

今回の発表によると、PayPayの1株あたりの売り出し価格は17ドル〜20ドル程度になる予定です。これを会社全体の価値に換算する「時価総額」は、最大でなんと約2兆1000億円にものぼります。

2兆円という数字は、あまりに大きすぎてピンとこないかもしれませんが、日本を代表するような大企業と肩を並べる規模です。日本の決済サービスが、アメリカの市場でこれほど高い評価を受けているというのは、一ファンとしても誇らしい気持ちになりますね。正式な価格は、世界中の投資家たちが「これなら買いたい!」と手を挙げる状況を見極めた上で、3月12日に決定されるそうです。

最強のサポーター「Visa」が味方に!?

このニュースの中でも特に注目したいのが、世界的なクレジットカード大手の「Visa(ビザ)」が株式を取得する意向を示しているという点です。これは、野球のスカウトに例えるなら「世界一の球団のスカウトが、日本の若手選手に惚れ込んで、入団前から契約を申し出た」ようなものです。

なぜVisaはPayPayに興味を持ったのでしょうか?

  • 圧倒的なユーザー数と加盟店数: 日本国内でこれほど短期間にインフラを構築した実績は、世界的に見ても驚異的です。
  • 海外展開への布石: Visaという「世界共通の決済網」を持つ巨人と手を組むことで、PayPayは「日本国内だけの財布」から「世界中で使える財布」へと進化する可能性が高まります。

Visaのような世界的重鎮が「PayPayの将来性に賭ける」と言っている事実は、今後の海外事業拡大において、これ以上ない強力な後ろ盾になることは間違いありません。

上場して、誰がPayPayを動かしていくの?

上場すると「誰か他の人の会社になってしまうの?」と思う方もいるかもしれません。今回の発表によると、上場後も約9割の株式は引き続きソフトバンクやLINEヤフーなどが保有するとのことです。

つまり、「育ての親」であるソフトバンクグループがしっかりと手綱を握りつつ、世界中の「新しいスポンサー」から集めた資金を使って、さらに大きな挑戦をしていく、という体制になります。上場によって得られる3100万株分の売却資金は、主にアメリカを中心とした海外展開の軍資金として使われる見込みです。将来、私たちがアメリカ旅行に行った際、現地のコンビニでいつものように「ペイペイ!」と決済できる日が来るかもしれませんね。

私たちの生活はどう変わる?

「会社が上場する話はわかったけれど、結局私の財布に何かいいことはあるの?」というのが、私たちユーザーにとって一番気になるところです。短期的には何も変わらないかもしれませんが、長期的には以下のようなメリットが期待できるでしょう。

期待される変化 内容
サービスの安定向上 世界の厳しい投資家の目に晒されることで、セキュリティやシステムの安定性がさらに強化されます。
世界中で「ペイペイ」 海外の加盟店が増えれば、面倒な両替なしでスマートフォン一つで海外旅行が楽しめるようになります。
もっと便利な機能 調達した巨額の資金で、AIを活用した家計簿機能や新しい金融サービスが開発されるかもしれません。

一方で、上場企業になれば「利益」をしっかり出すことも求められます。これまではシェアを広げるためにバラマキに近いポイント還元がありましたが、これからはより「便利さ」や「独自性」で選ばれるサービスへと、ステージが変わっていくはずです。

PayPayの挑戦は「日本の挑戦」

PayPayがナスダックという世界の舞台に立つことは、日本のデジタル技術が世界で通用することを証明する大きなチャンスです。「ただの便利なアプリ」が、いつの間にか「世界を代表するIT企業」への階段を登り始めた。その瞬間に立ち会っていると思うと、ワクワクしてきますね(^^)

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この記事を書いた人
T.kawano

T.kawano

宮崎生まれ、宮崎&長崎育ち。長崎西高、長崎大学経済学部卒。
在学中からWeb業に従事して約20年。人生の半分以上をWebに注いできました。

デザインからライティング、撮影、プログラミングまでやっており、専門家としてセミナーをしたり、Webでお困りの方の相談にも乗ってきました。

現在もWeb一筋で「話す・作るWebディレクター」として活動中。
器用貧乏を逆手に取り、ITの力を活用して少数精鋭の組織で動いています。

三児と一猫の父。趣味は「お笑い」「アニメ(狭く深く)」「バドミントンとそれに必要なトレーニング」
大谷翔平選手、ちいかわ、ヒロアカの話は無限に話せます。
「優しく」「仕事ができ」「面白い」人間を目指して日々精進中。