Yahoo!ニュースさん、その「フォローボタン」の配置、ちょっと相談に乗ってください

日々の情報収集において、今や生活の一部とも言えるYahoo!ニュース。私は記事そのものと同じくらい、その下にあるコメント欄(通称:ヤフコメ)をチェックするのが日課です。自分にはなかった鋭い視点や、「なるほど、そういう背景があったのか」という専門的な知見に触れられることも多く、仕事においてもプライベートにおいても、まさに「生きた教科書」のような役割を果たしてくれる有意義なメディアだと感じています。
そんなYahoo!ニュースですが、最近少し仕様が変わりましたよね。特定のコメント主を継続的に追いかけられる「フォロー機能」が追加されました。一人のユーザーとして、そしてWebに携わる者の視点から、この新機能がもたらす「価値」と、一方で発生してしまった「使い勝手の悩み」について、今回はじっくり深掘りしてみたいと思います(^^)
「フォロー機能」はコメント欄を熱くする最高のカンフル剤
まず最初にお伝えしたいのは、私はこのフォロー機能の導入自体は、非常に素晴らしい試みだと思っているということです。
これまでのヤフコメは、いわば一期一会の「掲示板」のような側面が強かったですが、フォロー機能がついたことで、発信者の「個性」が積み重なり、可視化されるようになりました。これはコメントをする側にとっても大きなモチベーションになります。自分の書いた意見に「共感した」が集まるだけでなく、自分自身がフォローされるとなれば、「もっと質の高いコメントを書こう」「また有益な情報を共有しよう」という意欲が湧いてくるはずです。
ニュースを見ながら、特定の個性が際立ち、SNSのように緩やかな繋がりが生まれていく……。この変化は、コメント欄をより健全に、そして活発に進化させるための強力な「カンフル剤」になると確信しています。だからこそ、私はこの機能を消してほしいとは微塵も思っていません。むしろ、もっと使いやすく発展してほしいと願っているのです。
右親指の「不本意なフォロー」が止まらないというジレンマ
機能自体は素晴らしい。……が、正直に申し上げます。あのフォローボタン、スクロール中にめちゃくちゃ誤爆(誤操作)してしまいませんか?
スマホを右手で持ち、親指で画面をシュッシュッとスクロールしていると、ちょうど指が通る「黄金のルート」に、あのフォローボタンが絶妙な位置で鎮座しているのです。左手で操作している時は問題ないのですが、右手一本で読み進めていると、意図せず「ポチッ」とボタンを押してしまうことが頻発しています。
これまでの「共感した」「なるほど」といったリアクションボタンも右側に寄っていたため、誤って押してしまうことはありました。ただ、それらはもう一度押せばすぐに解除できました。しかし今回のフォローボタンは厄介です。解除しようとするとサブメニューが開き、そこからわざわざ「フォロー解除」を選択しなければなりません。この数タップが忙しいニュースチェック中には意外とストレスになります。
何より心苦しいのが、「フォローするつもりがないのにフォローしてしまい、相手に『誰かがフォローした』という通知が届いて期待させてしまうのではないか」という申し訳なさです。自分の意図しない行動が、誰かの気にかけさせるような結果になるのは、精神的にも地味に響きます。最近では、解除する手間も申し訳なさも限界を超え、誤フォローしたまま「もうこのままでいいや……」と突き進んでいる状態ですが、このままでは快適にニュースを楽しめなくなってしまうのではないかと危惧しています。
Web制作の観点から考える「誤爆防止」のアイデア
こうした誤操作はどのSNSやメディアでも起こりうる課題ですが、快適なUX(ユーザー体験)を追求するなら、いくつか改善の道があるはずです。Webの専門家視点で、より踏み込んだ解決策を提案してみます。
1. 「スクロール慣性」に応じた感度調整
これはアルゴリズムによる解決です。近年のスマホOSのAPIでは、画面を動かす速度(Velocity)を取得できます。この数値を活用し、「一定以上の速度でフリック(スクロール)されている最中は、タップ判定を無効化する」という処理を導入するのです。「速い移動 = 記事を流し読みしている」とシステムが判断し、その間だけボタンの当たり判定を一時的に消すことができれば、スクロール中の誤爆は物理的に防げます。ただ、塩梅が難しいのですけどね。どこまでが流し読みと見なすかなどはケースバイケースですので、理論上は可能ですが現実的には難しいのかもしれません。
2. 「長押し」または「スワイプ」によるフォローの導入
タップという「一瞬の接触」ではなく、「0.5秒の長押し」や「左スワイプ」など、アクションに一段階高いハードルを設ける方法です。 これならスクロールのタップと明確に区別できるため、誤爆はほぼゼロになります。ただし、フォローのハードルが上がるため、運営側が求める「フォロー数増加」という指標には逆行する可能性があるのが難しいところです。
3. ユーザーに寄り添う「利き手設定」の導入
アプリの設定項目に「利き手モード」を追加し、フォローボタンの左右配置を入れ替えられるようにする方法です。左手操作派はもちろん、右手の親指の軌道をどうしても避けたいというユーザーにとっても、自分に合ったカスタマイズができるのは大きなメリットになります。
4. 「今の操作をキャンセル」ボタン(スナックバー)の出現
私が最も有効かつスマートだと思うのがこの方法です。ボタンを押した瞬間に、画面の下の方に「今の操作(フォロー)を取り消す」というボタンを一瞬だけふわっと表示させる仕組みです。Gmailの送信取り消し機能のようなイメージですね。これなら、意図して押した人はそのまま無視すればいいですし、間違えた人はそこをワンタップするだけで、相手に余計な気を遣わせることなく「なかったこと」にできます。
「賑わい」と「快適さ」の両立を目指して
メディアの運営側からすれば、ボタンがたくさん押される(アクティブな状態)ことは、サイトが賑わっている証拠としてポジティブに捉えられる側面もあるでしょう。もしかすると、「間違えて押されること」も一つの数値(エンゲージメント)としてカウントされている……なんていう大人の事情があるのかもしれません。
ですが、やはりユーザーが最終的に求めるのは「純粋にコンテンツを楽しめる快適さ」です。意図しないアクションを強制されたり、それを修正するのに手間がかかったりすることは、長期的に見ればメディアへの信頼を損なうことになりかねません。せっかく導入された面白いフォロー機能が、「使いにくいから」という理由で敬遠されるのは本当にもったいないことです。
技術的に難しいのか、あるいは何か戦略的な意図があるのかは分かりませんが、誰もが心地よく、そして純粋に「人の意見」に触れられる場所であってほしい。今回の仕様変更を通じて、改めてWeb制作における「ボタン一つ、配置一ピクセルの重み」を再認識させられました。
とりあえず、私の右手親指がこれ以上「不本意な繋がり」を量産しないことを祈りつつ、ユーザーの快適さに寄り添ったさらなるアップデートを待ちたいと思います(^^)
