【注意喚起】Chatworkに忍び寄る「謎の承認依頼」の正体とは?なりすまし詐欺の最新手口と対策

ビジネスチャットの代名詞とも言えるChatwork(チャットワーク)。社内外のやり取りがこれ一つで完結するため、もはや手放せないツールです。しかし、そんな「仕事の場」であるChatworkを舞台にした、悪質な詐欺が急増しているのをご存知でしょうか。
実はここ数ヶ月、私自身の元にも「心当たりのない女性」からのコンタクト承認依頼が届くようになりました。これまでは、こうした迷惑な勧誘といえば「メール」や「SNSのDM」が相場でしたが、ついにビジネスの聖域であるチャットツールにまで魔の手が伸びてきたようです。今回は、実際に届いた注意喚起の内容と、私たちが今すぐ取るべき対策について深掘りしていきます。
「素敵なプロフィール写真」にご用心?Chatworkに現れる新たな影
チャットワークを利用している皆さんの元にも、こんな経験はありませんか?コンタクト管理画面を開くと、見知らぬ人からの承認依頼。プロフィールを見ると、清潔感のある素敵な女性や、いかにも「デキるビジネスパーソン」風のアイコン写真。一瞬、「あれ、名刺交換したかな?」とか「共通の知人を介した連絡かな?」と手が止まってしまいますよね。
しかし、これが大きなワナです。かつての迷惑メールは、支離滅裂な日本語や怪しいリンクが並んでいたため、直感的に「危ない」と判断できました。ところが現在のChatwork詐欺は非常に巧妙です。承認した瞬間に丁寧な挨拶が届き、数日かけて信頼関係を築いた後で、投資詐欺や暗号資産の勧誘、あるいは国際ロマンス詐欺的な手法へと誘導されるケースが後を絶ちません。
「自分は大丈夫」と思っていても、仕事で疲れている時や、急いで連絡を返さなければならない状況では、つい「承認」ボタンを押してしまうものです。その一回のクリックが、大きなトラブルの入り口になる可能性があります。
運営会社(株式会社kubell)が重い腰を上げた理由
この状況を重く見たChatworkの運営会社「株式会社kubell(クベル)」より、2026年1月、ユーザーに向けて極めて重要な注意喚起が行われました。その内容を要約すると、事態はかなり深刻な段階にあることが分かります。
運営からの通知によると、実在する企業の代表者や社員を名乗る「なりすましアカウント」が、口座情報の提供や現金の振り込みを要求する詐欺が明確に確認されているとのことです。これに対応するため、新たに「報告・通報窓口」が設置されました。
【重要】なりすましアカウントの「報告・通報窓口」設置のお知らせ
なりすましアカウントを発見した場合は、サービス内の「ご意見・ご要望」より報告が必要です。運営側は警察とも連携を開始しており、被害拡大防止に向けて本格的な対策に乗り出しています。
これまでは「怪しいやつは無視すればいい」という空気感もありましたが、公式が「警察と連携」と言い切るあたり、実被害の規模が無視できないレベルに達していることが伺えます。
なぜ今、ビジネスチャットが狙われているのか
なぜ彼らは、あえてChatworkを選んでいるのでしょうか。ネット上の最新事例や傾向を分析すると、そこには3つの大きな理由が見えてきます。
1. 心理的なガードが低い
メールは「知らない相手から届くもの」という前提がありますが、チャットツールは「仕事仲間と使うもの」という強い信頼感があります。この「信頼の場」を悪用することで、ターゲットの警戒心を解きやすくしているのです。
2. AI生成画像による「完璧なプロフィール」
最近の傾向として、プロフィール写真にAIで生成された「実在しない美男美女」の画像が使われることが増えています。一見すると自撮り写真のように見えますが、実は精巧なフェイク。これにより、怪しさを消し、ターゲットに親近感を持たせる手口が一般化しています。
3. ビジネスの「スピード感」の悪用
「急ぎで振り込みをお願いしたい」「プロジェクトの至急案件」など、ビジネスチャット特有のスピード感を悪用し、相手に考える時間を与えずに行動を促します。特に代表者のなりすましの場合、従業員は「社長からの指示なら」と盲信してしまうリスクがあります。
被害を防ぐための「3つの鉄則」
もし、あなたの元に不審な承認依頼が届いたらどうすべきか。自分と会社を守るための具体的なアクションをまとめました。
鉄則①:心当たりのない申請は「100%無視」でOK
ビジネスの繋がりであれば、「〇〇でお世話になった××です」というメッセージが添えられるはずです。それがない無言の申請、特にプロフィール写真が過度に「整っている」場合は、ほぼ間違いなく詐欺だと思って間違いありません。承認せずにそのまま削除しましょう。
鉄則②:承認してしまったら、即座に「通報」と「ブロック」
万が一、誤って承認してしまい、相手から不自然なメッセージ(投資、個人情報の聞き出し、金銭の要求など)が届いた場合は、会話を続けずにすぐ「コンタクト削除」を行ってください。また、前述した「報告・通報窓口」から情報を共有しましょう。証拠としてやり取りのスクリーンショットを撮っておくことも忘れずに。
鉄則③:重要な指示は「別ルート」で確認
知っているはずの人物から「口座を変えた」「至急振り込んでほしい」といった連絡が来た場合、そのチャット内だけで完結させてはいけません。電話や、既に登録済みの別の連絡手段を使って、「今チャットで送った内容は本当か?」と本人の声で確認を取ってください。この一手間が、数百万、数千万の被害を食い止めます。
最後に:デジタルのマナーは「疑うこと」から始まる
ビジネスチャットは、私たちの働き方を劇的に便利にしてくれました。しかし、その便利さの裏側には、常に新しい手口で獲物を探す詐欺師たちが潜んでいます。今回のChatworkの対応は、私たち利用者にとっても「改めて身を引き締めるきっかけ」にすべき出来事ではないでしょうか。
こんなことがあの手この手で襲ってくると考えると嫌になりますね。ですが、こんな時代だからこそ便利ツールを使いながらしっかりと気をつける所は気をつけないといけないということです。
「自分だけは騙されない」という自信が、一番の死角になります。少しでも「あれ?」と思ったら、その直感を信じてください。そして、この情報をぜひ社内のメンバーにも共有してあげてください。一人のリテラシーが、会社全体の安全を守ることにつながります。
今後もこうした便利なツールの「影」の部分についてもアンテナを張りつつ、安全で快適なワークライフを送っていきましょう(^^)
