「お願いいたします」？「お願い致します」？どちらが正しいの？

ビジネスメールや書類を作成するとき、「お願いいたします」と「お願い致します」のどちらを使うべきか迷ったことはありませんか？どちらもよく見かける表現ですが、実は正しい使い方があるんです。

意外と誤用されがちなこの表現、せっかくなら正しく使いたいですよね。今回は、違いをしっかり解説しつつ、より丁寧で伝わりやすい表現も紹介していきます！

「お願いいたします」vs「お願い致します」——どちらが正しい？

結論から言うと、正しいのは「お願いいたします」です。

理由は、「いたします」が「する」の謙譲語であるため、ひらがなで表記するのが適切だから。

一方、「致します」は「努力を尽くす」「至らせる」という意味を持ち、すべての謙譲語表現に適用できるわけではありません。

「いたします」と「致します」の違い

「いたします」は、謙譲語として「する」をへりくだって言う表現です。

• 「ご連絡いたします」
• 「ご確認いたします」
• 「送付いたします」

すべて「する」を丁寧に表現した言い回しですね。

一方で、「致します」を使う場合は、少しニュアンスが異なります。
「致す」は「努力して何かを成し遂げる」「至らせる」といった意味を持ち、たとえば次のような使い方が自然です。

• 「尽力致します」（努力するという意味）
• 「お届け致します」（至らせるという意味）
• 「対応致します」（手を尽くすというニュアンス）

ですが、以下のような表現はNG！

• ❌「お願い致します」（「お願いする」は「努力を尽くす」行為ではないため、不自然）
• ❌「ご迷惑をおかけ致します」（同様に、適切ではない）

つまり、「お願い」のように単純な動作を表すものには「いたします」を使うのが適切なのです。

なぜ「お願い致します」と書いてしまうのか？

「お願い致します」と書く人が多い理由はいくつか考えられます。

1. 漢字の方がフォーマルに見える

ビジネスメールや公的な文章では、漢字を多用することでよりフォーマルに見せようとする傾向があります。そのため、「いたします」を漢字にすることで丁寧な印象を持たせようとする心理が働くのかもしれません。

2. 誤用が広まりすぎて「正しい」と思われている

実際に「お願い致します」と書かれた文書やメールを目にする機会が多いため、それが「正しい表現」だと誤認している人も少なくありません。

3. パソコンやスマホの変換ミス

「いたします」を打ったときに、変換候補に「致します」が出てくることがあるため、そのまま使ってしまうケースも多いようです。

「お願いいたします」に代わる、さらに丁寧な表現

「お願いいたします」は、フォーマルな場面でも問題なく使える表現ですが、場面によってはさらに柔らかく、気遣いのある表現に変えると好印象を与えられます。

1. より丁寧な表現

• 「何卒よろしくお願い申し上げます」（ビジネスやフォーマルな場面に◎）
• 「お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします」（相手に負担がかかる場合に◎）
• 「引き続き、よろしくお願いいたします」（継続的な依頼の場合に◎）

2. カジュアルなメールやチャットなら

• 「よろしくお願いします！」（シンプルでフレンドリー）
• 「よろしくお願いいたします！」（ややフォーマルながらも柔らかい）
• 「どうぞよろしくお願いいたします」（より丁寧に）

河野は今までどう使っていたか

では私は今までどう書いていたか…

「お願いいたします。」と書いていました。良かったヾ(*´∀｀*)ﾉ

ですが気になってはいたものの詳しく調べてみることはなく、なんとなく「お願いいたします。」としていただけだってのでたまたまという感じですね。

ただなんでもかんでも漢字にするのは昔から違和感があったので、その感覚がある程度合っていたのかなと思うと嬉しくはあります。本質的な正解とは違いますが(汗)

間違えやすい敬語こそ、正しく使おう！

「お願いいたします」が正解！
「いたします」は「する」の謙譲語なので、ひらがな表記が適切
「致します」は「努力を尽くす」「至らせる」という意味なので、すべての謙譲語表現に使えるわけではない
「お願い致します」は誤用。特にビジネスの場では注意！
シーンに応じた言い回しを使い分けると、より丁寧で伝わる表現ができる

敬語は細かいですが、使い方を正しく覚えることで、相手により良い印象を与えることができます。特にビジネスシーンでは「お願いいたします」と書くように意識しましょう！

ちょっとした言葉遣いの違いですが、丁寧な言葉を正しく使える人は、それだけで「しっかりしている」「信頼できる」と思われやすいもの。こういう細かいところで印象が変わるので、ぜひ気をつけてみてくださいね(^^)