ホームページは必要か? (2)SNSとホームページの役割の違い

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SNSが普及した今、ホームページは必要なのか?

近年、InstagramやX(旧Twitter)などのSNSが普及し、多くの企業や店舗が情報発信に活用しています。しかし、「SNSがあればホームページはいらないのでは?」と考える人も少なくありません。実際のところ、SNSとホームページでは役割が大きく異なります。それぞれの特性を理解し、適切に使い分けることが、効果的な情報発信につながります。

SNSの役割:拡散力とリアルタイム性

SNSの最大の強みは拡散力です。投稿がシェアされたり、多くのユーザーに表示されたりすることで、短期間で多くの人にリーチ(見てもらうことが)できます。特に、飲食店やアパレルブランドなどのBtoCビジネスでは、写真や動画を活用した投稿が話題になりやすく、新規顧客の獲得につながることもあります。

また、SNSはリアルタイム性に優れています。新商品の入荷情報、営業時間の変更、キャンペーン告知など、素早く情報を届けたいときに最適です。ユーザーとのコミュニケーションも取りやすく、コメントやDMを通じて直接やり取りできるのも魅力です。

ただし、SNSには情報が流れてしまいやすいという弱点があります。数日経てば投稿は埋もれてしまい、過去の情報を見つけるのが難しくなります。また、アルゴリズムの変更によって投稿のリーチが左右されるため、安定した情報発信が難しい面もあります。

ホームページの役割:信頼性と情報の蓄積

一方、ホームページは信頼性を高めるために重要な役割を果たします。企業や店舗の「公式な顔」として機能し、訪れたユーザーに統一された情報を提供できます。特に、新規の顧客や取引先がビジネスの詳細を調べる際、ホームページがあることで安心感を持ってもらえることが多いです。

また、ホームページは情報の蓄積に向いています。会社概要、サービス内容、料金表、過去の実績など、必要な情報を整理して掲載できるため、ユーザーが必要なときにいつでも確認できます。SNSでは流れてしまう情報も、ホームページなら検索しやすく、継続的に活用できます。

さらに、検索エンジン対策(SEO)を行うことで、Google検索からの流入を増やすことも可能です。例えば、「長崎 カフェ」と検索したときに、適切にSEO対策されたホームページが上位に表示されれば、新しい顧客を獲得するチャンスが生まれます。SNSではフォロワーにしか情報が届きにくいのに対し、ホームページなら検索エンジンを通じて幅広い層にアプローチできます。

SNSとホームページを使い分けることが大切

SNSの活用ポイント

  • 最新情報やキャンペーンをリアルタイムで発信
  • フォロワーとのコミュニケーションを強化
  • シェアされやすいコンテンツ(内容・企画)で拡散を狙う

ホームページの活用ポイント

  • 企業や店舗の基本情報を分かりやすく整理
  • 事業の信頼性を高めるためのコンテンツを掲載
  • SEO対策で検索流入を増やし、新規顧客を獲得

例えば、SNSで新商品の紹介をしつつ、詳しい情報はホームページに掲載するという流れを作ると、相乗効果が生まれます。また、SNSの投稿が埋もれたとしても、ホームページに「お知らせ」や「ブログ」として情報を残しておけば、長期的にユーザーにアクセスしてもらうことができます。

もっと大雑把に言うと、SNSは簡単な内容や人が興味を惹くような内容・告知など。ホームページのブログでは専門性のある文章など、明確な正解はないので自社で棲み分けを考えて投稿するのが良いですね!

SNSとホームページの見られ方を想像する

一方で「SNSとホームページの見られ方」を想像する…という考え方もあります。
SNSは投稿をすると、フォロワーのトップ画面に投稿内容が表示されます。つまり、強制的に相手に表示することができるので、それを見せられる人達がどういうものを表示されたら効果的かということから逆算するとアイデアも浮かびやすいですよね。

イベントやキャンペーンなどの情報で自分達が見て欲しい情報を発信するか。それとも見た人が参考になるようなノウハウや発見を発信するかなど、様々なアイデアが考えられると思います。

逆にホームページに掲載するブログなどは、更新をしても基本的には相手に情報が行くわけではありません。ですので、情報の伝達力としてはSNSよりも弱くはなってしまいますがメリットもあります。それは「発信の数が多くても嫌がられない」ということです。SNSは更新頻度によっては相手にウザがられてしまうという弱点がありますが、ホームページ・ブログでの更新はいくら更新をしても良い面しかありません。

ブログの発信頻度を多くしていると、「この会社はマメだな」「よく動いている会社だな」「人柄が垣間見えてなんかいいな」などのように良いように捉えてもらうことも多く、わざわざブログを見るためにホームページに訪れてくれる人が増えるというメリットも考えられます。

まとめ:SNSとホームページはセットで考えるべき

SNSとホームページは、それぞれ得意なことが違います。SNSは拡散力やリアルタイム性を活かして情報を届ける手段として活用し、ホームページは長期的に安定した情報を提供する場として活用するのが理想的です。

「SNSがあればホームページはいらない」ではなく、「SNSとホームページをどう組み合わせるか」を考えることが、これからの時代の情報発信には不可欠なのです!

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T.kawano

Web業に従事して約20年。人生の約半分以上をWebに費やしてきました。 長崎県産業労働部や商工会議所の専門家としてセミナーをしたりWebでお困りの方の相談にも乗っていました。 デザインからライティング、撮影、プログラミングまでやっており、 「つくって話せるWebディレクター」として活動中。 月間約700,000PVのwebサイト運営、フォロワー約15,000人のSNS運営の実績を元にWeb集客や、日常を語ります。 三児と一猫の父。趣味はバドミントンとお笑い。 「優しい」のに「仕事ができ」て「面白い」人間を目指して日々精進中。