ホームページの仕事って本当に多岐にわたってるなと感じさせられる

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最近もホームページの制作を行っているのですが、同時にそれとは少し性質の異なった仕事を受けています。それがデジタルサイネージに載せるためのスライドショーの作成です。

デジタルサイネージのスライドショー制作

商業施設で各お店の紹介文や写真などを表示するためのスライドショーなのですが、一見すると紙媒体の制作のようにも思えます。ただモニター上で映すためのデータの作成なので、ウェブで載せるみたいな概念になるんですよね。

だからカラー設定もCMYK系ではなくRGBで設定をするし、サイズもミリメートルではなくピクセル指定で設定をする。この辺がウェブっぽい感覚になるというわけです。

とはいっても、コーディングはしないのでデザインをとにかく作っていくという感じの仕事です。

需要があればなるべく断りたくないのと、長年お付き合いのある会社なので要望にはできるだけ答えたいという思いから請け負っています。

ホームページとは違う悩みが出てくる

実際に制作をしていくとウェブとは違ういろいろな悩みが出てきます。もちろんウェブと同じ内容もあるんですけどね。

まず一つ目は大きめのデジタルサイネージに載せるので、ホームページとは違って画像サイズ、写真のサイズを大きくしないといけないということ。元の写真を大きくするのは通常なら厳しい。

撮影した当初の写真があれば基本的に事足りるのですが、お客さんが持っている写真がそのサイズに満たないことも多いんです。

もう一つの問題が、各店舗のロゴマークを載せるようにしているのですが、そのロゴのデータがそもそもないというケース。ロゴを作っていないのであればこちらで代用するので問題ないのですが、「ロゴはあるけれど背景透過ではないJPEGのデータ」とか「画像サイズが小さすぎるデータ」とかの場合にはやりとりも増え、作業も増えることになります。

やはり理想は.aiや.epsなどの拡大しても問題ないデータを持っていることが大事なのですが、これを持っているお客さんは意外と少ないんですよね。なので大画面のデジタルサイネージに載せるときにこういったデータ不足という問題が発生するわけです。

スライドショーならではの難しさ「見る立場の想像」

他にもスライドショーならではの悩みがあります。

1店舗あたり表示する秒数を想定して、中に入れる情報量も考えないといけない。1店舗あたりの表示時間が長くなれば他の店舗を見られる時間が少なくなるし、見る側が飽きてきて全てを見ようとしなくなってしまう。逆に短くなれば目に留める、記憶に留める間もなく次の店舗の紹介になってしまうのでそれも問題です。

この良い塩梅を見つけるというのは実際に設置してからということにはなるのですが、ある程度想像をして設置する場所やサイズから、どのぐらいの距離から認識してもらって、そしてサイネージの前でどのぐらい皆さんがとどまってその情報を見ようとするのかといった点も想像しなければなりません。これもまたホームページと違うところですね。

他にも難しい点と言えば、営業時間や定休日など店の情報が最新なのかどうか。現在ホームページを持っているお店ならその情報からある程度引用すれば良いのですが、これを更新していない場合は厳しくなります。店舗情報を間違いないようにするためにも、しっかりと各店舗と確認のやり取りをしなければなりません。こういった点でも神経を使う作業になってきます。

もちろんホームページでも情報が正しいかどうかを確認することは非常に大事なのですが、サイネージとなると固定のもので表示されていくので簡単に修正が聞きにくい。コーディングをしないからこそ静止画として見るときのことをもっとフォーカスしないといけないなど、考えることは多数あります。

設計ミスが致命的になる怖さ

まずは掲載するフォーマットを準備してざっくりと作っていき、各店舗に合わせて当てはめていくのですが、それをやっていく最中にいろいろな問題に気づいてくるんです。これはやはり作っていかないと見えてこないもので、しかもある程度フォーマットを一緒にしているがゆえに、途中で変えようとした場合に一気に変えないといけない。

例えば10店舗分作った後に「このレイアウトだと情報が見づらいな」と気づいた場合、それまで作った10店舗分全てを立ち戻って修正しないといけなくなってしまいます。そうなると利益率は減っていくし、人的コストがかかるので他の仕事にも影響を与えてしまう。

最初の1店舗をしっかり作り込んで、それを確認してもらってからフォーマットを確定させる。この工程にしないといけない場合もあります。

結局、楽な仕事なんてない

結局楽な仕事なんてないなと改めて思いました。むしろやり慣れていない分、ホームページを作る作業よりも工程に戸惑いが出てくることもあります。

仕事というのはいろんな方面を見つつ先を見据えつつ、それでも行動をすぐに行わないといけない。やりがいはもちろんあるけれど、大変なことだなぁと改めて感じました。

それでも依頼してくれることはありがたいし自分たちのスキルアップにもつながるので、前向きに突き進んでいきたいと思います。(^^)

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この記事を書いた人
T.kawano

T.kawano

宮崎生まれ、宮崎&長崎育ち。長崎西高、長崎大学経済学部卒。
在学中からWeb業に従事して約20年。人生の半分以上をWebに注いできました。

デザインからライティング、撮影、プログラミングまでやっており、専門家としてセミナーをしたり、Webでお困りの方の相談にも乗ってきました。

「話す・作るWebディレクター」として活動中。
器用貧乏を逆手に取り、ITの力を活用して少数精鋭の組織で動いています。

三児と一猫の父。趣味は「お笑い」「アニメ(狭く深く)」「バドミントンとそれに必要なトレーニング」
「優しく」「仕事ができ」「面白い」人間を目指して日々精進中。