ボトルネックってどういう意味?
最近ちょくちょく耳にする言葉「ボトルネック」。
IT業界やビジネスの話題だけでなく、日常会話やスポーツ、家事の話題でも使われるようになっています。「なんとなく分かるけど、ちゃんと説明しろと言われたら…」そんな方も多いのではないでしょうか。今回はこの「ボトルネック」という言葉の意味と、いろいろな場面での使われ方についてご紹介したいと思います。
ボトルネックの本来の意味
ボトルネック(bottleneck)は英語で「瓶の首」のこと。
瓶は胴体部分が広くても首の細い部分(ボトルネック)で中身の流れが制限されます。このことから「全体の流れや進行を遅らせる要因」「最も弱い部分、障害になっている部分」という意味で使われるようになりました。
ビジネスやIT業界での使われ方
ビジネスやITの現場ではとくによく使われます。
例えばプロジェクト進行において、必要な書類の承認に毎回時間がかかっていたり、特定の作業をできる人が1人しかいなかったり、古いシステムが全体の処理速度を下げている場合などは「ボトルネック」と呼ばれます。
全体としてはスムーズに進めたいのに、一部の工程や人材が“詰まり”となって遅れの原因になる状態です。
日常生活でも「ボトルネック」は起こる
実はこの「ボトルネック」は日常生活の中にもたくさんあります。
例えば朝の出勤・通学準備。自分は着替えも朝食も早く済ませたのに、家族の誰かがなかなか準備が終わらず結局みんな待たされる…これも立派な「ボトルネック」です。
あるいは家庭のネット環境。パソコンやスマホは最新なのに、古いWi-Fiルーターが原因でネットが遅い。高速インターネット回線を契約しているのにLANケーブルが古い規格で速度が出ない。これもボトルネックにあたります。
全体のパフォーマンスを発揮できない原因が一部にあるのです。
私のちょっとした実感
実は私も以前似た経験をしました。新しく買った安いパソコンの動作がどうにも遅くて「安物はやっぱりダメかな…」と思っていたのですが、なんとか粘って備え付けのHDDをSSDに変えるとあっという間に動きが快適に。
今思えば「なるほど、ここがボトルネックだったのか!」ということです。
※メモリも8GBから12GBに増設したのでこっちがボトルネックだったのかもしれませんが、例に出すにはちょっとこんがらがってしまうので、ここではHDDが原因とします。メモリのことは忘れてください。(言わなきゃ知らなかったとか言われると何も言えません)
ボトルネックの解消方法
ボトルネックを見つけて解消できれば、驚くほど全体の効率や快適さがアップします。
仕事や家事、パソコンの動作、人間関係…どんな場面でも「どこが原因なのか?」を冷静に分析するのが大切です。
そして一番詰まっている部分に手を入れることで思わぬ成果が得られることもあります。
注意点:言葉の使い方には気を付けたい
最後にひとつ大事な注意点もお伝えしておきます。
ボトルネックという言葉は便利な考え方ですが、使い方や意識の仕方によっては人とのコミュニケーションエラーの原因になってしまうこともあります。特に職場やチーム活動の場面で「この人がボトルネックだ」と思ったり、最悪の場合はそれを口にしてしまったりすると、相手の人格や存在そのものを否定するような誤解を招くこともあります。
あくまで「流れや工程の中で詰まりやすい部分がどこか」を客観的に考える言葉です。人を直接評価・否定する言葉としては絶対に使わないことをおすすめします。誰かがこの言葉を使った時に「知っておく」ための情報として今回は受け取ってください。
「この人がボトルネックだな」と極力思わない、口に出さないことが円滑な人間関係やチームワークにもつながると思います(^^)