電動キックスケーターやペダル付き電動バイク、電動アシスト自転車の違いと行く末

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最近、長崎県警が「次世代モビリティ対策係」という新しい部署を設置したというニュースを見かけました。
その内容はというと、電動キックスケーターやペダル付き電動バイクなど、近年急速に普及し始めた“小型モビリティ”への対策と啓発のために専門チームを立ち上げたというものです。

これまでにないタイプの乗り物がどんどん登場する中で、「これは免許がいるの?」「歩道は通っていいの?」と、利用者の間でもルールの認識が曖昧になりがちです。
そんな現状に対応するために、警察側も動き出したというわけですね。

実際、警察官向けの研修会では、ペダル付きバイクの走行体験なども行われていたとのこと。
「アクセルをひねっても動かない」「キックしてからじゃないと走り出さない」など、見た目だけでは分かりにくい乗り物の特性に、現場でも戸惑いがあるようです。

街で見かける「新しい乗り物たち」

私も東京出張の際などに、よく見かけるようになったのが「電動キックスケーター」。
「LOOP」などのサービスはアプリひとつで借りられて、好きな場所に返せるという手軽さもあって人気のようです。

また最近よく話題になるのが、ペダル付き電動バイク
見た目は普通の自転車っぽいのに、実はバイクに分類されるというちょっとややこしい存在。

自転車として道路を走っているように見えて、パトカーが近づいた瞬間にペダルを漕いで“自転車っぽく”見せる…
なんて話も耳にして、正直ゾッとしました。

見た目の印象と法律上の扱いが違うと、周囲も本人も混乱してしまいますよね。

電動アシスト自転車、ペダル付き電動バイク、電動キックスケーターの比較表

項目 電動アシスト自転車 ペダル付き電動バイク(モペット) 電動キックスケーター
見た目の印象 自転車に近い 自転車に近いがモーター搭載 立ち乗り・スケートボード風
駆動方法 ペダル+電動モーター補助 モーターのみ/ペダルも可 モーター(ペダルなし)
法的分類 自転車 原動機付自転車(原付) 特定小型原動機付自転車など
免許の必要有無 不要 必要(原付免許以上) 条件により不要(年齢16歳以上など)
ナンバープレート 不要 必要 条件により必要
ヘルメットの着用義務 任意 必須 努力義務 or 条件により必須
走行できる場所 歩道・車道(自転車通行可) 車道のみ 車道 or 条件付きで自転車道も可
道交法上の扱い 自転車 原動機付自転車 特定小型原動機付自転車など
主な利用用途 通勤・通学・買い物 近距離移動 シェアサービス・観光・通勤

補足ポイント

  • 電動アシスト自転車は、24km/h以上ではモーターが補助しないよう設計されており、「あくまで自分で漕ぐ前提」です。
  • ペダル付きバイク(モペット)は、自転車のように見えても「原付バイク」として扱われるため、免許やヘルメットが必要です。
  • 電動キックスケーターは、2023年7月の法改正により「特定小型原動機付自転車」として分類。年齢や車体の条件により、免許不要・ナンバープレート必須などルールが細かく分かれています。

このように非常に分かりにくくなっていますね。

ワクワクする技術だからこそ、ルールとセットで

電動モビリティ、私は正直ワクワクします。

ちょっとした移動に使えたり、環境にも配慮されたコンパクトな乗り物が日常に馴染んでいく様子は、「未来がやってきてる!」という感覚すらあります。

でもその一方で、やはり使い方を誤れば危険も伴う

去年10月には、長崎県内でも電動キックボードによる死亡事故が起きました。
その事故をきっかけに、県警はより一層の注意喚起に力を入れているそうです。

ルールは誰かが決めてくれる。だから私たちは守る

技術の進化と、それに合わせたルールづくり。

これは並大抵のことではないと思います。
便利になるスピードがあまりにも速くて、法律や社会の仕組みが追いつかない──そんな場面があちこちで見られますよね。

それでも、私たちが安心して新しい技術を楽しめるように、警察や行政がルールを整えてくれている

だからこそ、私たちがすべきことはただひとつ。決められたルールをしっかり守ること

知らなかったでは済まされないこともある時代です。
そして正しく使えば、これほど便利で楽しいツールもありません。

長崎でも次世代モビリティの波はすでに来ています。
その波に乗るなら、ちゃんとルールと一緒に。
それがこれからの時代の「大人の乗り方」だと思うのです。

あなたはこの新しいモビリティ、どう思いますか?
私もいつか乗ってみたいなと思いつつ、ルールをしっかり頭に入れてから…ですね(^^)

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T.kawano

Web業に従事して約20年。人生の約半分以上をWebに費やしてきました。 長崎県産業労働部や商工会議所の専門家としてセミナーをしたりWebでお困りの方の相談にも乗っていました。 デザインからライティング、撮影、プログラミングまでやっており、 「つくって話せるWebディレクター」として活動中。 月間約700,000PVのwebサイト運営、フォロワー約15,000人のSNS運営の実績を元にWeb集客や、日常を語ります。 三児と一猫の父。趣味はバドミントンとお笑い。 「優しい」のに「仕事ができ」て「面白い」人間を目指して日々精進中。